ラム!ジン!ビール!マデイラワインだけじゃない!
2019.5.16
このサイトはマデイラワインがメインなので、マデイラワインについてのことが書かれていますが、マデイラ島ではその他のアルコールも生産しています。
まず、ラム。
マデイラ島はかつて砂糖ビジネスが盛んでした。その砂糖はサトウキビから作られていましたが、植民地であったブラジルに押され、砂糖産業は衰退。ラムが作られるようになったのです。マデイラ島のラムは「アグリコールラム」と言われ、サトウキビを搾った新鮮なジュース100%のみで発酵・蒸留し、全世界で作られるラムの生産量のうち2-3%しかないという希少なラムです。全世界で作られるラム酒の97-98%が「インダストリアルラム」と呼ばれ、サトウキビのジュースから砂糖を精製した後に残った成分を発酵・蒸留して造ります。
「アグリコールラム」は主にカリブ海などで生産され、ヨーロッパ圏でアグリコールラムを作れるのはここ、マデイラ島だけです。ですからどんなに珍しいラムなのかはお分かりですよね。
マデイラ島の中でも歴史ある「ウィリアムヒントン」というブランドのホワイトラムとダークラムが4月から日本で飲めるようになりました。
一度はやめてしまったラム作りですが、かつてヨーロッパを席巻した「ウィリアムヒントン」がその子孫によって製造を開始。
国内外で既に高い評価を得ています。
そしてジン。
ここ数年クラフトジンが全世界的に流行っています。
マデイラ島にもジンの作り手がいます。「ジンカニングス」を製造している小さな蒸留所ですが、だからこそ、素朴で丁寧なつくりのマデイラらしいジンに仕上がりました。
ベースのスピリッツにハーブなどを加えて蒸留しますが、その味の決め手となるハーブなどの事を「ボタニカル」と言います。どんなボタニカルを使用するかによって、どんな味わいのジンになるのか、変わってくるのです。
「ジンカニングス」ではボタニカルにベーシックなジュニパーベリーの他、マデイラ島の特産品を用いています。パッションフルーツ、ピタンガ(スリナムチェリー)、ペニーロイヤルミント、マデイラ島独特のハーブのマードレロウロ(月桂樹に付着するキノコ類らしい)。
マデイラ島は自然が豊かなので、天然水も美味しく、ジンの製造に一役買っています。
ふわっとほのかなパッションフルーツの甘さを感じる、くせになるジンですが、世界的なスピリッツのコンペでも受賞した実力派です。
最後に、ビール。
マデイラのビールと言えば「コーラルCORAL」。
現地の人はマデイラ弁なのかポルトガル語なのか、「コラール」と呼んでいることが多いです。
ポルトガルの本土にもビールメーカーがありますが、マデイラ島は断然コーラル。
カラっと暑い夏に、海を見ながらコーラルを飲むのは格別です。
味わいはピルスナー系で飲みやすく、のどごしがスッキリしています。
軽めなので、これからジメジメ暑くなる日本の夏にもピッタリです!
個人的には、マデイラワインが樽の中で熟成しているように、ラムも樽で熟成させた6年熟成のダークラムの深みが好きです。ジンカニングスが美味しいのは勿論、生産者のお茶目なキャラクターも相まって好きなブランドです。
それとコーラルも外せません。マデイラの青い空の下、きりっと冷えたコーラルでカンパーイ!
...なんて、書いてるだけで飲みたくなります。
やっぱり一つだけ選ぶなんてことはできない!
マデイラ島の多様性には本当に脱帽です。
ラム、ジン、ビールは、マデイラワイン以外から興味を持つ人に、マデイラ島やマデイラワインを知って頂きたいと思い、4月から一般発売を開始した私たちの新商品です。
ポルトガルレストランさんや一部クラブマデイラのお店でお試し頂けます。
また、全国の酒屋さんや、成城石井さんなどでお買い求め頂けるほか、弊社のショッピングサイト「ポントヴィーニョ」で購入できます。
是非お試しください。
【紹介したアイテムはこちら】
ウィリアムヒントンラム ホワイト→ここ
ウィリアムヒントンラム 6年熟成→ここ
ジンカニングス→ここ
コーラル→ここ