Column コラム

マデイラワインの甘口タイプ

2021.12.16

こんな日は甘口のマデイラを...

だんだん寒くなってきました。
マデイラワインもホットカクテルにして飲みたくなりますね。
マデイラワインに白ブドウからできるものと黒ブドウからできるもののお話は少し前に
させて頂きました。
今日は味わいについて少し説明したいと思います。
本当は、寒くなければドライタイプから説明しようと思いましたが、ドライタイプのお勧めはスッキリ、ソーダやトニックで割るのをどうしてもオススメしてしまうので、ホットカクテルにも使える甘口タイプのお話にします。
マデイラワインは、白品種のブドウで作る場合は、ブドウの品種によって味わいが決まること、そして黒ブドウのティンタ・ネグラは、アルコールを入れるタイミングによって味わいがきまりますね。
マデイラワインの甘口タイプは、4つの味わいを比べてみるとやはり一番甘いのですが、甘ったるさはありません。
それはどうしてなのでしょうか。
マデイラワインは総酸度が高く、そのお陰で甘さを全面に感じることがないのです。
例えば、同じポルトガルの酒精強化ワイン「ポート」も甘いですよね。
でも、ポートの場合はワインに含まれる酸の度合いが低いので、甘さが勝ちます。
ポートワインは1杯でとても満足感を得られる豊かな甘みが特徴です。
対してマデイラワインは、その酸で余韻を引き締め、甘いんだけど甘ったるくない、すっきりとした甘さです。
白品種はマルヴァジア(マルムジー)になります。
マルヴァジアはチョコレートや、クレームブリュレなどのデザートとの相性は抜群。
アッフォガードのようにアイスクリームにかけても美味しいですよ。
ポルトガル発祥のカステラと合わせると、カステラの香ばしい砂糖の甘さとよく合います。
また、ブルーチーズなど塩味のあるチーズとも好相性です。
ここにご紹介する「アルヴァダ」は、マルヴァジアとブアルのブレンドです。
(写真の透明のボトルで「5」が目立つ、このボトルです。)
カジュアルに飲めますので、1本あると使い勝手がよくオススメです。

ティンタネグラはお料理だけじゃない

ティンタ・ネグラのスイートを見てみましょう。
いま、ポントヴィーニョでキャンペーンを行っている「バーベイトスイート375ml」ですが、これは主にお料理に使われているマデイラワインです。
日本酒の代わりにマデイラワインを使って頂くことで、和食などにも使えます。
その場合は、マデイラワインに甘みがあるので、少しお砂糖を控えめに。
でもこのバーベイト スイート、お料理だけではもったいない。もちろん飲めますので、味見次いでにちょっと一杯…なんてことも。
こちらもしっかりした味わいになっているので、チョコレートとあわせてもいいでしょう。
お料理と言えば、ABCクッキングスタジオさんの12月のバリエーションクラスCメニューでマデイラワインを使った「牛肉のワイン煮込み」が展開されています。
手作りディナーコース、と銘打っており、ご自宅で豪華な一皿が作れますよ。
高級なものであれば、お勧めしたいのがこちら。
ドリヴェイラのスイート15年
これは個人的にもオススメな1本です。
15年熟成なので、コクと深みのある甘さとスパイス、南国のフルーツの香りが病みつきになります。
甘口ワインと言っても、品種、熟成年数、生産者による違いなど様々です。
特に熟成されたマデイラワインは、それにしかない香りや味わいと言った個性がきらりと光ります。
ご自身が「これだ!」と思う甘口マデイラ、見つけてみてくださいね。